六九堂では以前院長が「自律神経と免疫の研究会」現在の「日本自律神経病研究会」に参加していたことがありました。福田稔医師や安保徹名誉教授らの指導を受けながら、当時は鍼(はり)により難病の方のお体の免疫力を上げて難病の治癒を目指す研究に参加していました。結局難病を治すことはなかなかに難しく私は患者さんを治癒させることができませんでした。若干の延命や比較的良好な状態を平均的な難病患者さんより少しだけ長く保つということでしか効果を出すことができなかったのです。
ただし、このことを通してお体の免疫力を上げるだけなら鍼を刺すだけで実現できることが、その会の博士や医師、鍼灸師などにより研究会の中では共通認識となっていました。当時は白血球分画の増減や体温の変化で免疫力を推し量っていました。エビデンスを増やすことに全力を尽くしていたことを懐かしく思い出します。
しかしながら、もちろん新型コロナウイルスに鍼(はり)はききません。特に罹患してからでは何の役にも立たないでしょう。けれども病にかかる前に鍼(はり)の施術を幾度も受けて免疫力を上げておけば新型コロナウイルスに感染して症状が出てしまった場合でも生還率が高まるかもしれません。(このことは私個人の仮説に過ぎませんが・・・。)ワクチンによる予防やお薬の開発が間に合っていない現在においては自己免疫を高めておくことは良いことだと考えます。
今後、一番良い流れは予防接種が誰でも受けられ、そのことにより集団免疫を獲得できること。そして 高性能の検査キットが普及し、手遅れにならないで治療が受けられるようになること。さらに、 万一コロナウイルスに感染しても即効性のある治療薬ができていて全員適切なお薬をいただけるという状況です。そこまでできれば流行の収束は時間の問題となります。ぜひ、そのような方向に進むといいですね!
ただし、この流れにならず、爆発的に流行が増えた場合には国民全員が新型コロナウイルスにかかる可能性がでてきます。そのような場合には各自で何らかの対策を講じる必要が出てきます。多くの患者さんの命が失われながらも徐々に集団免疫が獲得されて行くという可能性もあります。そのような時にこそ、感染に備えて鍼(はり)の施術を習慣にしておくのは良い方法であると思います。そのためには六九堂をご利用いただくこともおすすめです。
注意:お年寄りや余病のある方、免疫抑制の治療を受けておられる方などは新型コロナウイルスの死亡率が高いので、感染しないことを第一にしなければなりません。マスク、うがい、手洗いが大事です。残念ですが鍼(はり)の免疫力アップ程度では間に合わない可能性があると思います。